猪木の数ある名勝負の中でも壮絶な試合として印象深い1996年1月4日猪木vsベイダー戦。ベイダーの衝撃的なジャーマンを受けた猪木はどうなったのか?今回は伝説の名勝負、猪木vsベイダー戦を振り返る!
猪木引退カウントダウン5th 猪木vsベイダー
1996年1月4日東京ドーム「96WRESTLING WORLD IN闘強導夢」の第7試合で行われた猪木vsベイダーの一戦は、猪木引退への布石となる「イノキ・ファイナルカウントダウンシリーズ」の第5弾として行われました。
猪木にとって宿敵ベイダーとのシングルは約7年半振り、5度目の対決となります。
ちなみにこの時の二人の年齢は猪木52歳、ベイダー41歳です。
壮絶!殺人ジャーマン! 猪木vsベイダー
1996年1月4日東京ドーム
「INOKI FINAL COUNT DOWN 5th」
アントニオ猪木vsビッグバン・ベイダー
ゴング前、レフェリーのミスター高橋が猪木のボディチェックをしている際に、いきなりベイダーが強烈な張り手で先制攻撃!
試合開始のゴング後もベイダーは容赦ない攻撃で畳み掛け、自らマスクを外しこの試合にかける意気込みを見せつけます。猪木も張り手や鉄拳で応戦し、場外乱闘など激しい攻防を展開。
そして試合開始から4分過ぎ、ベイダーがとんでもない攻撃を仕掛けます。
殺人投げっぱなしジャーマン!
抱え上げられる猪木52歳!
とんでもない高さ!
投げっぱなし!
ジャーマン!
猪木が“コ”の字に!
人間折りたたみ携帯!
衝撃で弾んだ!
倒れた!
猪木の目がヤバイ!
※後にベイダーが「猪木を殺してしまったかと思った」と語るほどの衝撃。
会場は騒然となり猪木は約1分間グロッキー状態に。
さらにベイダーは猪木を無理やり花道に連れ出し非常なベイダーハンマー連打!
ベイダーは猪木を殴りつけながら何か叫んでいます。
「ガンバッテ!ガンバッテ!」
なんとベイダーは猪木に容赦ない攻撃を仕掛けながらエールを送っているのです。
この一戦深い!
その後もベイダーのムーンサルトプレスなど強烈な技を次々と受け、猪木は満身創痍!
しかしボディアタックを仕掛けたベイダーの一瞬の隙をつき猪木がボディスラムで反撃。チャンスを逃さない猪木は一気に腕ひしぎ十字固めに捕えて奇跡の大逆転勝利!不滅の闘魂ここにあり!
試合後ベイダーから右手を差し出し猪木と握手。死闘を演じた両雄は健闘をたたえ合いました。
猪木が後日語った、このベイダー戦への想いが熱い!
超ド級のベイダーの攻めを受けきれるかどうかが自分のテーマだった。アントニオ猪木と闘ったビッグバン・ベイダーが強く見えた。その事実こそが、武藤、高田、橋本たちへの俺の挑戦の結果なんだ。
アントニオ猪木 談
猪木引退スピーチでの名言「人は歩みを止めた時に、そして挑戦を諦めた時に年老いていくのだと思います」を有言実行しています。
著名人が語る 猪木vsベイダー
猪木の数々の名勝負を実況した古舘伊知郎も、この猪木vsベイダー戦を自身のYouTubeチャンネルで語っています。
ゲストにバッファロー吾郎Aを招き、伝説の死闘を考察。何故ベイダーは猪木を殴りつけながら「ガンバッテ!ガンバッテ!」と叫んでいたのか深掘りしています。
古舘伊知郎はベイダーが試合前に猪木と話をしたというネットニュースの内容を披露。その内容は、猪木とベイダーに信頼関係があった上で「思いっきりやってくれ俺は受ける」と猪木がベイダーに伝えたとのこと。
つまり猪木は衰える肉体へのリスクを顧みず“受け”で魅せようとしていたのです。
猪木:受ける覚悟
ベイダー:攻める覚悟
この内容はベイダーが猪木を殴りつけながら「ガンバッテ!ガンバッテ!」と叫んだ経緯・真相にもつながります。まさにベイダーの心の声!
詳細はベイダー本人が自伝『VADER TIME ベイダータイム 皇帝戦士の真実』にて語っています。
まとめ
命がけの信頼関係!
【伝説死闘】ベイダーvsハンセン 最強外国人対決はこちら
【腕折り決着】猪木vsペールワン伝説のセメントマッチはこちら
【マジギレ】猪木vsグレート・アントニオ顔面蹴り事件はこちら