外国人プロレスラー同士の対戦は迫力がありますが、その中でも度肝を抜かれたのがベイダーvsハンセンです。今回は東京ドームで行われた伝説の死闘、ベイダーvsハンセンを振り返る!
ベイダーvsハンセン 経緯
ベイダーvsハンセンの初対決は、新日本プロレス2度目の東京ドーム大会となる1990年2月10日『’90スーパーファイトIN闘強導夢』で行われました。
当初この大会のメインは、NWA世界王者のリック・フレアーvsグレート・ムタとのシングルマッチでした。グレート・ムタはアメリカでスーパースターとなっておりドル箱カード!しかしリック・フレアーがこの試合をドタキャン!
前年に新日本プロレス社長に就任していた坂口征二はこの緊急事態に困惑し、鎖国を貫いていた全日本プロレスのジャイアント馬場に協力を直談判。するとジャイアント馬場は坂口の社長就任祝いにと選手貸し出しを快諾。しかもジャンボ鶴田、天龍源一郎、タイガーマスク(三沢光晴)などトップレスラーを貸し出すという器の広さを見せ、豪華対戦カードが決定!全日本プロレスと犬猿の仲だった猪木体制の新日本プロレスでは考えられない展開です。
そして当時IWGPヘビー級王者であったビッグバン・ベイダーと全日本プロレスの絶対的トップ外国人選手スタン・ハンセンという夢のカードが実現することになります。
ベイダーvsハンセンは、まさに最強外国人対決!
超ド迫力の死闘になること間違いなし。
最強外国人対決!ベイダーvsハンセン
『’90スーパー・ファイトIN闘強導夢』
1990年2月10日 東京ドーム
IWGPヘビー級選手権試合
ビッグバン・ベイダーvsスタン・ハンセン
ベイダー190cm 170kg、ハンセン192cm 135kg!団体の看板を背負ったトップ外国人対決はリングに上がった瞬間いきなり殴り合い!あわててレフェリーのタイガー服部が試合開始のゴング。
つかみ合い!殴る!エルボー!チョップ!張り手!
顔面を殴り合う激しい乱打戦!
とんでもない迫力!
ベイダーは体重を活かし強引に脇固めでハンセンを押さえ込みグラウンドの展開に。そして両雄が立ち上がると、突然ベイダーがマスクを脱ぎ捨てます。その瞬間会場にどよめきが!
なんとベイダーの右目がパンパンに腫れ上がって完全に目が塞がっている!
放送席では辻アナが「山本さん!右目がですね、潰れてます!」
山本小鉄「大丈夫ですよ」
いや!明らかに重傷!
試合を止めてもおかしくない状況ですが、ベイダーは怒りのベイダーアタック!強烈なボディブローから顔面パンチ連打でハンセンを攻め立てます。
ハンセンがバックドロップで反撃するも、ベイダーの厳しい肋骨攻めに苦しむハンセン。場外乱戦を繰り返し、ハンセンも猛攻を仕掛け白熱した展開が続きます。
そしてついにハンセンが左サポーターを触りベイダーをロープに飛ばそうとしますが、逆にベイダーがハンセンをロープに飛ばし、まさかのドロップキック!
続けて…
ベイダーラリアット→ハンセン倒れず!
ウエスタンラリアット→ベイダー倒れず!
そのまま場外になだれ込んだ両雄は激しい殴り合いで誰も止めることができない!ついに15分47秒、両者リングアウトの引き分けとなりました。
※遺恨が勃発した二人は、1990年6月12日福岡国際センターにて再戦しています。この再戦も大迫力の名勝負です。
ベイダーの目は本当に大丈夫?!
放送席ではベイダーの目について山本小鉄が「大丈夫ですよ」と連呼していましたが、眼窩底骨折しかも複雑骨折という重傷でした。
目が腫れるだけならなんてことないんだが、試合後検査をしたら目の周りの骨が複雑骨折みたいになっていてね。今でも、この鼻の上の部分にスチールが入っているんだよ。目の周りの骨が折れたことで鼻のほうにも影響してしまったんだ。
ビッグバン・ベイダー 談
出典:Number Web
全然大丈夫じゃない!
まとめ
ベイダーの目は重傷。